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マネジメント

第9回 ”性格・態度・話し方”から人を読む法

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

新年度が始まった。毎年この時期になると “今年の新入社員は何型だ”などと、
ジャーナリスティックに紹介されるのはご存じの通りである。

されど、社長・幹部たるや、その傾向は傾向として認めるとはしても、
当然ながら一人ひとり性格や個性も異なれば、やる気にも差があることだけはキチンと押さえておく必要がある。

そのためには、社員のホンネを読み取ることがポイントとなるのだが、
日常の何気ない「言葉や態度」からも、それを推し量ることができる。


例えば、あなたから目をそらして挨拶するような社員は、人見知り型やコンプレックスの強いタイプが多いと見てよいだろう
。また、紋切り型の挨拶をする社員には、自分に自信が持てない自己防衛型が多い。

また、「話し方」からしても、彼らの性格を知ることができる。

表情豊かでジェスチャーが多い社員
。こういう社員は、感動することが多く、話すこと自体が好きなタイプである。
逆に、表情が乏しく無表情で話すタイプであれば、自分の腹をなかなか明かそうとしないタイプと判断してもいいだろう。

お世辞の多いタイプ
は、それが性癖なのか、なにか他に魂胆があるのかを考える必要があるし、
卑下したがるタイプは、賞賛されることを期待しているのかもしれない。
このように、話し方ひとつでも、社員のタイプを類推することができる。


誰でも話しに熱中してくると、自然と身を乗り出してくるし、話しに関心が薄いとペンなどをもてあそんだり、落書きをしたりする。
こうした態度から社員の心理を推し量ることも可能である。

何を話しても無表情な部下
であれば、あなたの話しやあなた自身に関心がないか、あるいは最悪の場合、
敵意を抱いているケースもあることを覚悟すべきであろう。

目をあなたの目からずっとそらさない社員
は、攻撃的な態度を示しているか、親愛の情を示しているかのどちらかだ。
逆に、あなたの目を見ようとしいない社員は、あなたに対して何か後ろめたさを感じているか、あなたを拒否しようとしている。
さらに、不必要に体を動かす部下は、何かイライラすることがあると考えられる。


特別に深読みする必要はないが、このように日常の何気ない言葉や態度から部下の心理を読み取る努力はすべきであろう。

とくに、最近の若い人は、他人と視線を交えるのが苦手なようだ。
挨拶をするにしても、二人で話すにしても、目をそらしたままの人が 多い。
しかし、そんな人物が、欧米人を相手に交渉するようなことにでもなれば、絶対といってよいほど信頼を得ることはできない。

したがって、
「最初は、目が嫌なら口とか鼻のあたりを見て話しなさい。それで慣れてきたら、目を見るようにしなさい」
と指導すべきであろう。

こうした日常の細やかな積み重ねが、結局は社員のやる気を引き出したり、能力の発揮につながるのである。



新 将 命     

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