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- 第178号 既存の業態にとらわれない
コンビニ大手のファミリーマートは、会社事務所で商品を配置販売するサービス「オフィスファミマ」
の展開を今秋から開始した。
希望するオフィスに専用の棚を置き、菓子・カップ即席麺・雑貨など、オフィス需要の高い約25 種類のプライベートブランド商品を中心に陳列。
利用者が現金投入箱に代金を入れるシステムで、商品は週1回ほど補充するという。
まずは、関東を中心に今年度中に300 台を置き、3 年後までに全国で1千台の設置を目指している。
この職域における配置販売は、“富山の置き薬”を現代風にアレンジしてビジネスモデル化した、江崎グリコの「オフィスグリコ」が先行しているが、コンビニ業界では初の試みである。
この他にもファミリーマートは、企業ビル、駅構内、病院などのニューマーケットへの出店はもちろんのこと、自売機コンビニの展開や、買物不便地域における移動コンビニ「ファミマ号」による営業など、多様化するニーズにきめ細やかに対応する事業を行っている。
「オフィスファミマ」は、これらの既存のビジネスフォーマットでは対応が難しい場所への設置を想定。
"コンビニエンスストアの楽しみと利便性"をより身近に体感できるサービスとして、随時変更していく予定で、オフィスからの要望に合わせて、ボールペンや肌着など、食品以外の商品も随時取り扱っていくとしている。
このように、ニッチな市場も見逃すことなく掬い上げる、変幻自在のビジネスフォーマットを構築する
ファミリーマート。
この既存の業態にとらわれないフレキシブルな売り方は、通販会社にとって大いに参考になるところだ。