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第10講 最初の話の聞き方、話し方で失敗しないために~その1~

クレーム対応 実践マニュアル

それでは、私の著書『クレーム対応のプロが教える“最善の話し方”』(青春出版社刊)から抜粋文を使って、クレームに関わった瞬間から時系列的にそして具体的に手法をご説明していきましょう。


1.最初の話の聞き方、話し方で失敗しないために。

クレーム対応は最初に対応間違いをすると、なかなか『納得』を得るのに苦労をすることになるというジンクスがあります。
そんなこと言われるとよけいにプレッシャーかかって、最初っから失敗しそうという人のために、失敗しない話し方と、心構え。
でも、実践しないと、やっぱり失敗するよ。


【1】最初の“名乗りのあいさつ”でなにがなんでも6秒後に“好感”を得る

人間というものは、今、自分の五感に触れたものに対して、5~6秒後に「好き」か「嫌い」かの判断をし、
自分の中でどちらかに決断付けるという習性があるということを、心理学者メラビアンが唱えるハロー効果という
心理学を教わったときに知りました。

さらにその決断による印象が相手の人柄のすべてであると、自分の中に決定付けてしまい、
相手の言動のすべての根拠はその人柄にあることを覆す機会を作ろうとはしないというのです。


つまり、最初の印象が悪ければ「いやなヤツ~。きっと、性格も悪いにちがいないから、油断はできない!」
と確信し、その人やること話すことを素直に受け止めれる気持ちになれなくなるというのです。

本当は嫌な人かどうかの真実は定かではないのに、そんなことは気にせずに、
一度嫌な人と思ってしまったら最後、自動的に対抗心はむくむくと強くなってしまうものです。

その心理を自分に置き換えて考えてみてください。
考えてみれば、私はいつもお申し出者に、そのような判断を無意識のうちに下しています。
あなたも、「なるほど。自分も同じかも・・・。」と共鳴できませんか?


クレーム対応担当者とお申し出者との関係に照らし合わせてみましょう。

お申し出者があなたに対して最初に「嫌なヤツ。」とか「頼りない人。」などの印象を
一度決定づけてしまったなら、その気持ちを覆し、あなたに歩み寄るあたたかい気持ちになるには、
果てしない時間と、相手にとって驚異的に魅力的な提案がない限りはムリ!ということなんです。

むしろ、お申し出者ご本人自身が考えてもいなかった無理な要望や辛らつな言葉が
つい口から出てしまい、お互い解く糸口がみつからないまま、より一層重苦しい関係に陥る
というのが最初に失敗した場合の進まざるを得ない行程ということになります。


最初の名乗りのあいさつは、決して決まりごとだとか、マナーのひとつだという軽々しい気持ちで言わない。
特にクレーム対応の場合は、“真面目で”“お申し出者の立場に立って”“気の利いた提案のできる”担当者であることを
“声のトーン”と“声の大きさ”“名乗りのスピード”“カツゼツ”で表現するんだ~!という思いにたつこと。

でもその思いをもっているだけではだめ。その思いを表現できる声の工夫をしないと
お申し出者が好感をもってくださるまでに、あなたの思いは伝わらないのです。


名乗りのあいさつで6秒後に好感を得るための4つの話し方

(1) “声のトーン”は、明るすぎず、暗すぎない”ミ“の音階で。
“ミ”の音階は、“真面目”な人柄を印象づけることができる音階だといわれています。
あなたの持ち前の声が低いとか高いとかの問題は度外視。名乗り以降は、自分の持ち前の声に
戻ることもやむを得ませんが名乗りだけは“ミ”の音階が出るように意識すること。

(2) “声の大きさ”は、大きすぎず、小さすぎず。
お申し出者はお困りごとをもっているわけですから、あなたが天真爛漫すぎてはカチンときます。
また、小さく密やかなな声では、「頼りなさそうな担当者」と言う判断になり、
お申し出者の苛立ちをさらに刺激することになります。

(3) “カツゼツ”はっきりと話すこと。
申し訳ない思いであいさつが弱弱しくなるのは、相手の苛立ちを高めます。
申し訳なくお詫びをしなければならない立場である可能性が高いからと言って、
名乗りの“カツゼツ”にキレがないのは、2にも言えることですが「弱そうだから、もっと怒ってやろう。」
というお申し出者の怒り心をいたずらに促進する起爆剤になります。
申し訳ない思いは詳しく事情を聞いてから。名乗りのあいさつは、“カツゼツ”をしっかりとしましょう。

(4)“名乗りのスピード”はあいさつ、社名、部署名、担当者名の4項目を50文字程度に工夫し、5秒で言い終えるのが理想的。
6秒後に「好感」をもっていただくための、大事な時間ですから、アピールにめいっぱい使いましょう。
また、5秒以上かかるとまどろっこしく感じます。それは、“どんくさい気の利かない担当者”という
イメージを印象づけることになりますので、バカ丁寧もほどほどに。


                                        中村友妃子          


【出所・参考文献】
『クレーム対応のプロが教える“最善の話し方”』(青春出版社刊)

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