「君たち1人1人が艦長だ。自分の担当する仕事においては、
君たちが艦の責任を負っているのだ。自分で決断を下してみろ」
職場のモットーが「君が艦長だ」になったのです。
良いチームには、合言葉があるようです。
日本の女子ソフトボールが初めてオリンピックで金メダル取った時
合言葉は人差し指を立て、一番と言うのが合言葉だったそうです。
サービスが伝説になった、百貨店で世界最高のサービスと言われる
ノードストロームは「Make a Nordstrom special」というのが
合言葉。何か合言葉を作るというのは
気分を変えるときにもすごく役に立ちます。
「何をするにも必ずもっとよい方法があると考えよ」と呼びかけます。
「君がしている仕事に、もっとよいやり方はないか?」と
聞いて回ります。
部下の行動の責任を取る姿勢が必要です。
内省し、自分自身に次の3つの質問を投げかけました。
(1)目標を明確に示したか?
(2)その任務を達成するために、十分な時間と資金や材料を
部下に与えたか?
(3)部下に十分な訓練をさせたか?
目標(「海軍最高の艦に育てる」「一番になる」など)
を明確にしたら、あらゆる手段を使って
盛んにコミュニケーションが取れるようにしました。
部下から上司への個人的なメール、優れたアイデアに対する
私からのフィードバック、艦内を歩き回って行う雑談などです。
部下たちの配偶者の誕生日に、直筆のメッセージを添えて、
カードを送りました。どのカードにも、
「あなたのパートナーは素晴らしい仕事をしています」と書きました。
士官たちは、彼らの部下の力を引き出す“道具”として私を“利用”します。
私の部屋に来て、「艦長、スミスがあのデータベースの処理を実に
うまくやりましたよ」「ジョーンズが洗濯室で実に丁寧で
いい仕事をしています。ちょっと立ち寄って、
ほめてやってもらえませんか?」
代用をつくること「クロス・トレーニング」と名づけました。
この方式は、企業においても非常に有効です。
常に代役を用意しておくことは危機管理の基本だし、
他の仕事を学んでおくこと自体も、自分の本来の仕事に役立つのです。
評価はすごく大切です。
毎月評価をする、毎月対談をします。ここから
公正な評価が始まります。
1年1度か2度の評価では、挽回する余地がないのです。
毎月上司が部下のと、部下は自分自身の評価し
ズレを修正していきます。
評価は、成長させるための道具として使うと
雰囲気も良くなります。
どうすれば職場で楽しめるかということも尋ねました。
その返答は驚くべきものでした。
ある部下は、週に一度甲板に集まって、
ジャズを聞きながら夕陽を眺めてはどうかと言う。
そこで、さっそく実行した。毎週木曜日の夕方、
全員が集まり、ジャズに耳を傾けました。
それは確かに皆を結びつける、素晴らしい「接着剤」になったのです。
また、我々は食料の積み込みなどの単調な仕事を少しでも
楽しくしようとしました。そうした作業は機械化できず、
自分たちの手で行わねばならない重労働だが、
音楽を流すと作業がはかどるのです。
単調作業は皆でやると良いのです。
わざと時間を作り雑談をします。
これが、チーム内のコミュニケーションを高めます。
長野の伊那食品さんは、仕事ではないがチームワークを
高めるために、皆で野沢菜を漬けるイベントをするそうです。
そうすると、上下関係なく皆が作業をしながら
雑談するので、それが、すごく良いコミュニケーション向上に
なるそうです。
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