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戦略・戦術

第76回『生産性を高めるためのチームビルディング』~最強のチームを作るチームビルディングのコツ~

継続経営 百話百行

 

(5)偉大なチームを作るには?

 

●ポジティブなチームをつくる。

 そういうチームは、どんなことにも熱中できるほか、
 困難を乗り越え、より大きな影響力を持てるようになります。
 「ポジティブさが成功の原動力になる」デューク大学の
 マンジュ・プリとデイビィッド・ロビンソンの研究によれば、
 楽観的な人の方がビジネスでもスポーツでも成功しやすいといいます。
 さらに、人間関係の専門家、ジョン・ゴットマンの先駆的な研究
 によると、夫婦の体験のうち、ポジティブなものとネガティブなものの
 割合が5対1だと結婚生活はうまくいく可能性が高く、
 その割合が1対1に近づけば近づくほど結婚生活は破綻する可能性が
 高いそうです。
 

●ポジティブカルチャーを生み出す

 すべての偉大なチームには、明確なカルチャー、
 すばらしいリーダーシップ、情熱があり、
 献身的に関わる人たちがいます。
 偉大なチームは、すばらしいカルチャーを持っています。
 カルチャーとは、チームが「何を信じるか」「何を大切にするか」
 を示すものです。
 ↓(そのためには)
 ■ビタミンCになる
  自分はチームにとって病原菌になるのか、
  あるいはビタミンC になるのか、どちら?
  研究によると、感情は身体のあらゆる細胞に行きわたり、
  さらに外に出ていきます。周囲にいる人達は、その人の感情を感知します。
  ハーバード大学の研究でも、感情には感染力があり、
  周りの人に影響を与えるという結果が出ています。
  あなたの機嫌が悪ければ、それは風邪のウイルスのようにチームに
  感染するのです。
 
 

● ポジティブカルチャーを生み出す

  ■自分たちは何になりたいのか
  カルチャーをつくるには、自分たちが何を象徴する
  存在になりたいかを、まずは確認すべきです。
  数年前、サウスウエスト航空はコンサルタントから、
  競合他社と同じように乗客の荷物の預かりを有料にすることを
  提案されました。大切なことを自問自答したそうです。
  これは、自分たちを象徴するだろうか。
  そして会社の理念に立ち返りました。
  「親しみやすく信頼できる低価格の空の旅を通じて、
   その人にとって大切なものと結びつける」
  結局、荷物に料金を課すべきではない、という結論に達しました。
  荷物の預かりが無料であるおかげで、新たな顧客が増えたそうです。
  「荷物預かり無料」にスポットを当てた広告キャンペーンを
  実施し、市場シェアも伸びました。
  自らが何を象徴する存在になりたいかをわかっていれば、
  判断はたやすいのです。自分のカルチャーに照らし合わせて
  判断ができているなら、ポジティブな結果に向けて
  正しい道を進んでいるはずです。
 

● ビジョンを共有し、さらなる高みへ力を合わせる

 

● 楽観、ポジティブ、信念の下で一丸になる

 

● ネガティブを変容し、できなければ取り除く

  チームにとって最も大切な決まりの1つは、
  ネガティブが蔓延しないようにすることです。
   ↓そのために
  ■まずはカルチャーから
  チームに対してネガティブがもたらす悪影響について話します。
  「1人の人がチームをつくることはできないが、
   1人の人がチームを壊すことはできる」と説明。
  そして、偉大なカルチャーがどういうものかを話し、
  全員にポジティブに貢献してほしいと伝えるのです。
  不満を言う人の集まりではないとわかってもらうことが大事なのです。
 
  ■「不満を言わないルール」を導入
  ポジティブなチームをつくるのに一番いいのは、
  「不満を言わないルール」を導入することです。
  このルールは、自分で解決策を見つけない限り、
  不平不満を言ってはならないというものです。
  不満ではなく解決策に意識を向ければ、
  チームのパフォーマンスは高まるはずなのです。
 

● コミュニケーションと絆

  力強いチームをつくる過程で、ポジティブさは接着剤になります。
  メンバー同士でコミュニケーションを取り、
  目的の達成に積極的に関わり、絆を深め、
  チームの結束を図るための努力が欠かせないのです。
 
  ■メンバー同士の絆が自由な発想を生む
  最近、グーグルは「プロジェクト・アリストテレス」
  という研究の成果を発表。
 
  トップレベルの科学者から成るAチームと
  社内で最も頭が切れる集団ではないBチーム
 
  グーグルの最も創造的な新しいアイデアは、
  Bチームに軍配が上がりました。
  つまり、成功の秘訣は優秀な頭脳ではなかったのです。
  まとまりのあるチームから、
  自由な発想と偉大な発明が生み出されていたのです。
  チームメンバー同士の絆があると、信頼と結束が生まれ、
  オープンに話ができます。
  メンバー同士が信頼し合うことで、1人1人が安心し、
  自分のアイデアに耳を傾けてもらえると感じます。
  そんな状況の中で、人は最高の力を発揮し、
  クリエイティブな仕事を成し遂げられるようになるということです。
 
  ■まずはコミュニケーションから
  ほとんどのチームがコミュニケーション不足で崩壊しています。
  世の中にコミュニケーションの手段は増えているが、
  意味のあるコミュニケーションはむしろ減り、
  その影響が、人間関係やチームワーク、責任感、
  パフォーマンスに出ているのです。
 

● 積極的な関わりと配慮

  「私」よりも「私たち」が先に来るようになれば、
  人として、チームとして、望ましい姿になります。
 

● さらなる高みをめざす

  ポジティブなチームは、楽しむだけでは終わりません。
  ベストを尽くし、最高の結果を出せると信じて、
  仲間とともにさらなる高みをめざします。
  チームを良くするための2つの重要な言葉があります。
  「愛」と「責任」です。
  あなたがメンバーに愛情を持っていることをはっきり伝えます。
  あなたが愛情を持っていて、
  メンバーたちもそれをわかっていれば、
  難しいことを頼み、もうひと押しがやりやすくなります。
  強要やルールでモチベーションを上げようとするチームも多いのです。
  だが、それは自らの意志による行動ではなく、
  外からの圧力による行動になってしまいます。
  牧師のアンディ・スタンレーは、
  「人間関係のないところにルールをつくれば、抵抗を招く」
  と言っています。
  ルール自体に問題はないが、愛と関係性がなければ、
  メンバーは抵抗するか、無気力になるか、
  あるいは離れてしまいます。
  だからこそ、「私」ではなく「私たち」の方針が、力を持ちます。
 
 
 

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