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人間学・古典

第四十話 「陽気発するところ」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

“陽気発するところ金石もまた透る、精神一到何ごとか成らざらん”
成し遂げてやろうという気力が充実してくれば金属や石でも貫くという精神を集中させればどのようなことでも
成し遂げられないことはないということであるが、とかく苦境に陥ると法に頼ったり、救いの道を捜し求める。

これでは一時は救われたとしても再び苦境を繰り返すことになるだろう。万一の場合、苦境に陥ったなら、
“よし、この苦境を自力で脱出せよ”という厳命を自分で自分に言い聞かせるべきだ。
そして全員一致で苦境脱出に取り組むべきと言いたい。

孫子の兵法はこうのべている。
“激水の速くして石をただよわすに至るは勢いなり”
急流が大きな石を押し流してしまうのは水に勢いがついているからだという意味だが企業のピンチ脱出にも
全員協力一致が肝要となる。

このためには社内の競争意識の高揚を欠くことはできない。
ここの競争意識の高揚は全社のそれにつながるからである。

私はある会社の再建にあたって、生産工場40ヶ所を独立会社として賞罰を明らかにした。
別に各社競争せよ、と号令をかけたわけではなかったが猛烈の競争になり、それが業績向上につながって
優良会社といわれるまでになっている。会社の業績不振を苦にするより経営者自らの会社再建の
熱意の足らなさを苦にすべきではなかろうか。

葉は漢書にあるもので、前を走る車が横転したら、後から走っている車は、それを見て危険がある場所であることを知り、
注意深く進むことである。

先人の失敗から教訓を得て同じ過ちを繰り返えさないようにする。漢書にある言葉である。

また資治通鑑には“善なる者をえらびて上に従わば、美は自ら己に帰せん”
即ち、優れた人間を選んで従い学ぶことができれば、その人間の優れた点は自然に自分のものになる。

さらに“前事の忘れざるは、後事の師なり”とは戦国策にあるもので、
以前にあった事を忘れないで心に留めておけば、後に物事を処理するときに良い手本になる。

私は別に述べているが和漢朗詠集にある
東岸西岸(とうがんせいがん)の柳(やなぎ)、遅速(ちそく)同(おな)じからず、
南枝北枝(なんしほくし)の梅(うめ)、開落(かいらく)已(すで)に異(こと)なり。

中国の大河は広く春の訪れも異なる。自分は今、西岸、北枝の立場だが、いずれは東岸の柳、
南枝の梅のように同じ花を咲かせてみせるとして自分の崩れ落ちそうな心に鞭を打ったことがあった。

人生、前事の忘れざるは後事の師なり。つまり、以前にあった事を忘れないで心に留めておけば、あとの手本となる、
とは戦国策にある文句だが、何事にもノドもと過ぎても熱さを忘れぬ。との心掛けは経営、
処世にも欠かせないことではなかろうか


※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

 

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